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日に日に寒くなりますね。おもて順です。
先日、さんちん講が行われたので、その事についてお話したいと思います。
さんちん講は身延山の支院(総本山 久遠寺のまわりにある31の坊)で行われている行事です。
その昔、津藩(現在の三重県津市)の第二藩主で籐堂高次(とうどう たかつぐ)という方が居られました。江戸城の復興や、徳川家光の霊廟を作るなど徳川家に仕えた大名であります。 延宝4年(1676)11月16日に76才でお亡くなりになると、その御遺骨は菩提寺の江戸上野の天台宗寺院に納められました。元々、藤堂家は日蓮宗でありましたが、父親の代に徳川家康に来世での奉仕を誓い、天台宗に改宗していました。ですが、有縁の熱烈な法華経・お題目の信仰者により身延山にも立派な大墓石塔が建立されました。その折、永代供養料として、身延山に金五百両(現在の価値にしてどれ位かはわかりませんが、恐らく莫大な金額。)が奉納されたのです。当時、身延山全体が困窮していましたので、そのお金は支院にも分配され経済難をしのぐことができました。法号は三智院殿円明日融大居士(さんちいんでんえんみょうにちゆうだいこじ)。記録によれば、奉納があったのは延宝5年(1677)、高次の亡くなった翌年です。以来、現在に至るまで、三智院さまへの追善と報恩感謝のお経が続けられています
素敵な事だと思いませんか。当時、三智院さまの供養を願い、身延山へお墓を建てた皆さんの想い。そして、今も感謝を忘れず、続けられるさんちん講。毎年、ご命日の11月16日頃に身延山の坊を順番に会場にして、支院の住職、副住職が集い、講は行われます。定かではありませんが、その呼び名は三智院講がいつしか親しみを込めて、呼びやすく変化したものでしょうか?ちなみに、三智院(さんちいん)にちなんでか、始まる時間は午後3時。お経後のお膳には必ず、さんまとけんちん汁がふるまわれます
来年は333年目のさんちん講です。
参考資料 端場坊第四十七世 林 是幹上人
       『さんちん講について』

さんま(於・覚林房さん)   けんちん汁(於・覚林房さん)
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