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何とまあ情けない事です。前回の更新から25日も過ぎてしまいました。今年はブログもがんばりますなんて言っておきながら、いきなりの三日坊主。反省しきりなおもて順ですとは言うものの、諸行事や身内の葬儀、雑務が怒涛のように押し寄せ、正月早々もがき順やら、高速オムツ替えイクメン順となり、バタバタな日々を過ごしていたのでご勘弁を
そうした中、おいらはある計画を実行に移していました。その名は『山門リニューアルプロジェクト』。何でもカタカナにするとかっこよく聞こえるので言ってみましたが、要は山門再生計画ってとこですか。話せば長くなりますが、少し我慢してお付き合い下さいね。事の発端はおいらの親父、すなわち先代住職が本堂を新築した時にさかのぼります。平成11年2月12日に新本堂の落慶式が行われましたその際、先代は大学時代の恩師であったある大きなお寺のご住職さんに、本堂の玄関上に掲げる為の額をお書き頂き設置したのでした。翌年、親父は遷化(せんげ・お坊さんが亡くなった時の言い方です)。おいらは27歳で志摩房の後を任される事になりました。おいらにはその時からある想いがありました。それは、おいらもいつか山門と客殿(宿泊棟)においらの恩師に書いてもらった額を設置しようというものですしかし、それにはあるタイミングを待ってからと思っていました。それはおいらの恩師が親父の恩師と同じお寺のご住職になられてからという事。でも、きっと実行に移すのは10年以上先の話。恩師がもしもご住職になられてからの話です。まだまだ先の事になるだろう思いつつも、計画だけは胸の奥にしまい持ち続けていたのでしたそれから早や15年、何と本当にその時がやってきました。昨年に入りおいらは、恩師が正式にそのお寺のご住職になられる事を耳にしました。いよいよ、おいらの想いを実行に移す時が・・・。ですが、単に額を作るといっても、一般にある賞状などを入れる額とは作りも費用も桁違いです。簡単に進められる話ではありません。しか~し、何とここでまたほとけさまのご加護が。恩師のお話をお聞きして少ししてから、あるおばあちゃんとおじいちゃんがおいらのお寺にお越しになりました詳細は割愛させて頂きますが、ご自身の事、お墓の事等々でお世話になりたいとの事。初対面ではありましたが、後日、今後お世話になるからと、過分なお布施を賜ったのでした。「お寺の為、皆さんの為に役立てて下さい」そう言って賜ったお布施は、ちょうど額の設置や改修が行えそうな位でありました。おいらはあまりのタイミングの良さにあり難さ半分、怖さも半分でありました。おいらが住職を任されてから15年。これまでも、お寺のここを直したい。こういう物があったらもっと良いのにと思うと、不思議とそれに見合ったご浄財を頂いたり、まさしく思っていた物の寄進の申し出を頂く事が何度かありましたこれは作り話でもなんでもありません。おいらが遠まわしにそうしたい、あれが欲しいという話をしたという事も一切ありません。おいら達がお唱えする『法華経』というお経の中には「変化の人を遣わしてこれが為に衛護となさん」という一説があります。法華経、お題目の信仰を持つ人には、仏さまや神さまが代わりの人を使いとして、陰に陽にご守護下さるという意味です今回もまさしくおばあちゃん、おじいちゃんを使いとしてよこして下さったのだと思います。これはほとけさま、神さま、志摩房の歴代住職のご意思やご好意であるともおいらは考えます。ですから本来の目的の為に浄財は役立てなければならないと思います。もしもおいらが誘惑に負け、それで高級車などを購入したらきっと大きな罰を受けるはずひょっとすると命にまでもかかわるかもしれません。ですので、あり難さ半分、怖さ半分と言ったのです。
     志摩房山門建設中の写真・大正10年5月     改修中の山門
さて、こうして不思議とトントン拍子で話は進み、おいらはすでに恩師に額のご染筆をお願いして来ました。お忙しいのは重々承知しているのですが、無理を申し上げてお願いを聞いて頂きました額の完成には時間がかかるので、取り急ぎその前に山門の改修を行う事にしました。今の山門が建てられたのは大正10(1921)年5月の事です。今年で95年になります。その当時の住職は第30世本鏡院日惇上人(ほんきょういんにちじゅんしょうにん)。おいらより3代前の住職です。その時の貴重な写真も1枚だけ残っていますのでアップしておきますね。どうやら上棟式の時らしい写真です。何と当時の事を覚えてらっしゃる方も健在です。ご近所にこの山門を建てた棟梁の息子さんが今も元気にされています。もう、かなりのご高齢ですが今でも、その当時の事をうれしそうに教えて下さいます。お話によればこの辺りではまだ山門がある坊はなかったらしく、非常に珍しかったとの事です日惇上人は殊にご祈祷によるご信者さんが多かったので、そうした皆さんのご尽力によるものではないかとの事でありました。近年は細部に傷みが出始め簡単な修復は何度か行っていました。ですが、今回、山号額の設置に辺り、少し手の込んだ改修を行う事にしました。心配していたのは銅板の屋根。でも、これは懇意にしている後輩大工棟梁くんに調べてもらったところ、まだもつという事でありました。ですので、今回は防腐処置を兼ねた塗装、さらに防腐対策と荘厳の為に銅板で飾りを施す事にしました時間のかかる作業ですが、出来上がりが楽しみです。額の設置まで含めるとすべての作業が終了するのは9月か10月頃になるかもしれません。話しが動き出してから1年がかりのプロジェクトとなりそうです。
奇しくも今年はおいらの親父の17回忌の年に当ります。おいらの恩師も学生だった修行時代から親父と懇意にして下さっており、よ~く存じて下さっていた仲。おいらの恩師に額を書いて頂くのは、親父へのご供養にもなろうかと思っていました。ご染筆をお願いした折、おいらがその想いを申し上げる前に恩師から「親父さんにとっても最高の供養になるよ」と、まるでおいらの心をお読みになられているかのようにおっしゃって頂き、おいらは思わず目頭が熱くなってしまいましたこれでジュニアくんの代にも山門はまだまだもってくれそうです。プロジェクト終了が今から待ち遠しいおもて順です

    作業の様子1    作業の様子2
※色んな方々の想いによって、お寺は護持され歴史を紡いでいくのであります。不思議なご縁と皆さんのあったか~いご好意に感謝、合掌
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