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暑さ寒さも彼岸まで、とは言うもののほんとに急に肌寒くなってしまいました。愛妻も風邪気味になったりと愛娘モンちゃんと心配ているおもて順です
前にお知らせしていた通り、今年も身延山のお隣七面山山頂にあるお堂、七面山敬慎院(しちめんさんけいしんいん)の例大祭が行われ、おいらも参詣してきました。こちらには霊験あらたかな神さま、七面大明神さまがお祀りされています。こちらは法華経を信仰される皆さんや、身延山をご守護される事を誓われた神さまで、日蓮大聖人がおられた時代から現在に到るまで多くの皆さんの崇敬を集めていますこのお山が開かれたのは、永仁5年(1297)9月19日。今年で717年目となります。標高1982メートルの高山の山頂にあるお堂では9月18日から19日の朝まで読経等が捧げられ、盛大に開創の日がお祝いされます。こちらは日蓮宗総本山身延山久遠寺(にちれんしゅうそうほんざんみのぶさんくおんじ)のお堂の一つ。なので主においら達、身延山内の坊の住職や副住職が登詣し法要のお手伝いをさせて頂きます。おいらも20代から参加させて頂いているので、今年で20回ほどになりますでしょうか
さて、毎年こちらの大祭はご紹介させて頂いていますが、今年はやや趣向を変えて大祭以外のお話を。それは、敬慎院へと向かう登山道の事。七面山には参道が二つあります。一つは表参道と呼ばれ、現在はほとんどの方がそちらの道を使い登山をされます。参道入り口には滝もあり、中には滝に打たれ身を清めて登られる方も道も整備され途中には有人の休憩できる坊もあるので、数百人単位のご修行の団体さんなどもご利用されます。そしてもう一つの参道が北参道、表参道に対して裏参道とも呼ばれます。こちらは車だと表参道よりも入り口は近くなり、逆に表参道入り口の方が少し遠い位置になります。ですが、現在では表参道の方が色々な面で整備がされているので、メインの参道として利用されています。おいらも大祭や敬慎院に3年間勤務をしていた時には表参道のみを利用していました。ただ、1度だけ北参道を利用した事がありますが、それはもう20年も前の学生時代の修行の時。それ以来、北参道は通った事がありません。しかし、今年は時間的に余裕が出来たので、久しぶりで北参道を上り下りしてみる事にしました
心配だったのでお山にお勤めするゆかいな仲間達から北参道について情報収集を行いました。すると、「おもて順さん、うら参道はやばいですよ。今年はヒルが多いようです。この間も仲間が試しに行きましたが、すぐにヒルがやって来て、気が付いた時にはひざから下がすね毛かと思ったらびっしりヒルがたかっていて発狂寸前だったそうです」と、ホントか冗談なのか恐ろしい回答がおいらはこの話で少しビビッてしまい、やっぱりやめようかとも思ったのでした。しかも、20年前の記憶では北参道は傾斜もきつく、歩くのも大変だったイメージが・・・。結局、前日まで迷ったあげく、もう1人の先輩にお話を聞くことにしました。おいらの記憶が正しければ、先輩は毎年のように大祭の折、北参道を登っているはず。早速電話をしてみると何と、ちょうど昨日、北参道を登ったけれどヒルも全くいなかったとか。おいらはようやく覚悟して、北参道から登詣する事に決めたのでした
北参道入り口 ・神通坊さん 入り口の鳥居 参道にあるヒルよけセット
18日の朝、例年より時間がかかるかもと心配になり、早めに家を出たおいら。北参道入り口の駐車場に車を停め、先ずは足にヒル除けスプレーをたっぷりかけました。いざ出発し、腕時計に目をやるとちょうど7時半です。最初に参道入り口の神通坊(じんつうぼう)さんの前で、道中の安全をお祈り。境内を歩くとすぐに赤い鳥居が目の前に現れます。鳥居の上には参道入り口である事を示す『七面山』の大きな額が掲げられています歩き始めてすぐの参道脇のベンチに何やら気になるものが。そこにはヒルよけのための塩水が入ったスプレーとペットボトル、そしてヒルの注意書きのラミネートされた紙がおいてありました。「いやぁ、こりゃ参ったな。ほんとに出るんだ」と、出だしでジャブをくらった感が。それでも、もう引き返す気もないのでガンガンとハイペースで登り始めました。おいらの経験上、山道の真ん中付近を進み、脇の草むらなどに入らなければヒルに付かれた事はありません。でも、ゆかいな仲間のヒルの話が頭をよぎり、時たま足元をチェックします。敬慎院までは道中が50丁に区切られ、それを示す小さな石塔が建っています。5丁目を過ぎて以外にも早速他の人に会いました。その女性は割としっかりとした装備。おいらのようなのんきなTシャツではありません。ヒルにビビッている事を悟られないよう、少しお話をして素早く通り過ぎたのでしたその後も休憩用のベンチがあるたびに、ヒル除けセットが設置されており、思わずその度に足元をチェックしてしまいました。でも、注意書きには20丁目位まで気をつけるべしとあったので、そこさえ過ぎれば恐らく安心だと思います。
参道は思っていたよりも登りやすいのでうれしい誤算。若かったおいらが、勝手にきついと思い込んでいただけかもしれません。ただし、道幅は表参道よりはせまいかも。さらに北参道は周りの風景もほとんど眺める事は出来ません。お参り目的の方は気にされないかもしれませんが、山歩きの方にはイマイチかしら参道の途中には4ヵ所の坊があり、そこでトイレ休憩が出来ます。下から最初は7丁目休憩所、19丁目の安住坊(あんじゅうぼう)。こちらは日蓮大聖人のお弟子さんで、七面山を開かれた日朗上人(にちろうしょうにん)のお手植えとされる大きなトチノ木があります。30丁目には明浄坊(みょうじょうぼう)、そして40丁目には七面山奥之院があります。現在は奥之院以外は基本的に無住のよう。この日は19丁目だけ人がおられ、お客さんも数名休憩されていました。各坊で休みつつ20年ぶりなのでお参りさせて頂きました。それぞれトイレもしっかり整備され、道中も安心して登る事が出来ますちなみに17日の夜は奥之院の例大祭が行われたので、その帰りの下りの方10人位とすれ違いました。ちなみに登りでおいらが追い越したのは4人。誰とも会わないかもと思っていましたが、意外と歩かれる方もいるようです。参道は急勾配の箇所もありますが、ところどころ平坦な場所がふいに現れたりも。参道の両脇には苔むした岩や倒木がある開けた場所があったり、神秘的な風景も楽しめます。映画やテレビ、アニメに出てきそうな風景は少し怖くも感じますが、好きな人にはたまらないポイントかもしれません。
7丁目休憩所 19丁目の大トキノ木 30丁目 明浄坊さんのお茶目な看板
おいらは結局、いつも通りもくもくと歩き続け、気が付くと目の前にドラム缶のようなもので作った沢にかかった小さな橋の前まで来ていましたそしてそこを渡ると右手に建物の壁のようなものが。そこはすでに40丁目、七面山奥之院の建物でした。意外や意外、おいらの予想とは裏腹にすんなりとほぼゴール近くまで辿り着いていたのでしたこちらでお参りしていると元上司のオグー上司とバッタリ出くわし、しばし立ち話となりました。おいらは近々オグー上司にリッチなディナーをおごって頂く約束を取り付け、そのまま毎年行く七面山のご神木へと向かいました。この時はまだ9時過ぎ。予想以上に早くついてしまったので、おいらはご神木でゆっくりとお経をお唱えしました。その後、二の池をお参りし七面山敬慎院に到着。この時、時計は10時半過ぎ。結局毎年ゴールする時間よりも少し早く着く結果となりました。おかげで、おいらの大先輩である別当上人(住職的な責任者の立場の方)にお招きを賜り、ありがたく素敵なティータイムをご一緒させて頂く事も出来ました
夕方4時、夜8時、明けて午前4時からの3回のいつもの大祭法要を済ませ、おいらは帰りも北参道を下りました。午前6時に出発し、麓に着いたのは7時半前。今回は体をいたわってゆっくりめに降りてみました。いつも表参道を下るとジャスト1時間。なので、北参道もいつも通りなら1時間で降りられそうです。ただし、結構小走り下山となりますが。最後の最後にもうすぐに到着という時に、右脇から大きな鹿がガサガサガサーと大きな音で走り去った為、おいらは驚き、「ワ~と声をあげてしまいました。周りに誰もいなくて良かったと1人で恥ずかしくなってしまったのでした
帰りは誰とも会わず、まさに修行的な下山といった感じに。20年ぶりの北参道からの登詣は思っていたよりも心地よいものとなりました。恐らく心配なのは夏場の湿った気候の時のヒル位だと思います。参道も静かですから登詣や山歩きの際、孤独や静寂といったものを求める方には良い参道だと思います。聞いた所では、やはりこちらの参道の熱烈なファンも秘かにおられるのだそう。はっきり測った訳ではありませんが、距離的にも表参道とさほど変わらないかも。おいら的には苦には感じませんでした。時には北参道を利用しての七面山登詣も新鮮で良いと思います。今年は20年ぶりで七面山の魅力を再発見する事が出来た良い参詣となりました

36丁目の分岐・雨畑方面に行けます 七面山奥之院 20年はいたおいらのティンバーランド
※今年は20年、登詣や勤務ではき続けた登山靴がいよいよ寿命を迎えました。でも、20年もったなんて何と頑丈な靴かしらメーカーはあのティンバーランド。十二分にもとをとらせて頂きました。また同じメーカーの物を買いに行こ~っと
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