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季節の変わり目は体調を崩しやすいもの。おいらに似てデリケートな愛娘モンちゃんは、ちょっぴり涼しくなった途端に夏風邪をひいてしまったのだ何とか回復したけれど、病院に行ったり看病したりとオドオドバタバタしていたうら順なのだ
ごくたまに「趣味は何ですか」とふいに聞かれる事があるのだ。「いやぁ~三度のメシよりゴルフが大好きで」と、てきとうに答えたりするけれど、「あれ、うら順さんゴルフするんですかと大抵意外な顔をされるのだ。そう、おいらはゴルフもマージャンもしない人。もう10年以上スキーも行ってないし、これといった趣味がないのだ。「老後の為に、夫婦2人で共通の趣味があるとようございますわよ。おほほほ」なんて、ご婦人から言われたりもするけれど、もっか子育て奮闘中でそんな余裕も無いのだ。そうは言っても「あっ趣味ですか。特にありません」と答えて、つまらん坊さんだなぁと思われても寂しい気が。なのでおいらは最近こう答えるようにしているのだ。「趣味はパラグライダーです。週末は空を飛んでいますすいません、冗談です。少しパラグライダーもやってみたい気があったり、そう答えたらかっこいいなぁと思いつつ冗談止まりのままなのだ。そこでおいらは良い答えを思い付いたのだ。それは「趣味は庭造りです。今はホームセンターの園芸コーナーが第2のふるさとです」というもの。ホームセンターはあまり行かないけれど、おいらが楽しみながら実行に移してきた事というと庭造り位しかなかったのだ。
庭造りと言うとガーデニングやウッドデッキ、芝生やら色とりどりのお花なんていう洋風なイメージでもそれはさすがにお寺には不釣合い。高級感漂う和風庭園とまでは行かないけれど、おいらの宿坊もなるべくお寺っぽくなるよう手を入れてきたのだ。お寺というと独特な美しい庭園や池、岩や波打った砂利が敷かれた枯山水(かれさんすい)と呼ばれる様式を思い浮かべる方が多いはず。でも、ああした素敵なお庭のお寺はほとんどが禅宗系など他の宗派。残念ながら我らが日蓮宗では庭造りの文化はあまり発達して来なかったのだ他宗では庭自体にほとけさまや禅の教えを表現したり、またそれらを作ったり整えたりする事を修行としてきたので、独特の様式美が完成されて受け継がれているのだ。おいらは大学生の頃にその事を知り、それからは他宗派のお寺の庭も気を付けて拝観するようになったのだ。遠くに出かけた時なども、時間があるとその土地にあるお寺をふらりと覗いてみたりと、何だか信心深いお年寄りみたいになっていったのだ。何度かタクシーの運転手さんにも「お兄さん若いのに熱心だねぇ~と言われたりした事も。日蓮宗にも庭園が有名なお寺はいくつかあるのだ。しかし、今に到るまでおいらが思うのは、残念だけどやはり庭園関係は他宗さんには叶わないなという事。教えが異なるから仕方が無いのだけど、歴史の中で積み上げて来られたものが違うようなのだ。おいらが訪れた他宗さんの中には「おいらのお寺もこんな風にできたらなぁ」とほれぼれしてしまう庭園がいくつかあったのだ。それは庭園自体もそうだし、お寺の中に配置された石塔や置物等様々。気になったものは写真におさめたり、後からネットで見直したりする事もしばしば。そうする中で、おいらの宿坊の中でも少しずつ気に入ったお寺さんの箇所を思い返しながら手を入れてきたのだ
庭に手を入れると言っても、それには費用も必要。潤沢な資金があったり寄進してくれる方がいれば、高名な造園家の方に依頼して、丸ごと庭園や境内の手直しも可能かも。でもそれはおいらには無理なお話。おいらは愛妻にナイショでこつこつ貯めたへそくりで、少しずつ自分の思い通りにお寺の敷地の細かな改造をしているのだ。今となっては仕方が無いけれど、先代住職だったおいらの親父はあまり庭いじりとかには興味がなかったほう。なので、おいらが後を継いでからはお寺のあちこちが気になって仕方がなかったのだ最初は白い玉石をひいたり、芝的なものを植えたりと、簡単な作業を行ったのだ。それからというもの、少しへそくりが貯まると境内の石でできた置物を購入したり、石屋さんを頼んでやや本格的に庭や水回り関係の手入れをしてみたのだ。おいらは今年で住職になって15年。その間には不思議な事もあったのだ。庭をもっとこうしたいなぁ、あれがあったらもっと素敵なのにと思っていると、その為に必要な資金がグッドタイミングで用意出来たり、その物自体を奉納して下さるという方が急に来られるなんて事もあったのだその時は、おいらのへそくり程度ではどうにもならないほど費用がかかる工事になり半ばあきらめかけていたので、おいらは涙が出るほどうれしかったのだ。この時はさすがにおいらを哀れんで下さったのか、ほとけさまや神さまが遣いの方をよこしてくれたようにしか思えなかったのだ
現在もおいらの道楽庭いじりは進行中。今も他宗さんの素敵なお庭を見ては、気になった部分を良い意味で盗ませてもらったり、アイデアに活かさせて頂いてるのだ。ここ最近の庭いじり箇所は、中庭にある石の置物。見た事がある方もいると思うけど、「吾唯足知(われ ただ たるを しる)」という漢字が彫られた、つくばいと言われるもの。五円玉のような形の石の中央には水が入り、暑い日には何とも涼しげで良い感じ。また少し素敵なお庭になったかも。「そのへそくりでどっか旅行でも連れてってくれないかな~と愛妻からにらまれつつも、次の庭いじりを模索中のうら順なのだ。

おいらの新作・つくばい 池・つつじ・枯山水・つくばい つくばいカエル付き (1)
※庭いじりは男のロマンなのだ。ん?そうでもないか・・・
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