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この所の寒さでベッドからはい出るのが、ちょっとおっくうになっているのだ。微妙に朝のお経の時間が遅くなって、ご近所さんに「ん?今朝もうら順さんはお寝坊だな」と感付かれているはず。それでも出勤時間ぎりぎりまでお経の時間は削らず、ブレックファースト無しなんて日が増えているうら順なのだ
おいらの住む身延山では昔から小正月の恒例行事があるのだ。それは獅子舞とどんどん焼き。都市部ではあまりないかもしれないけど、地方では多分まだまだやってる所が多いんじゃないかしら。おいらの地元でも各地域で、主に子供達がメインとなって地域の家庭やお寺を巡って、獅子舞を披露するのだおいらも30年ほど前までは、舞っていたお子ちゃまの1人だったのだ。小学生位になると、年末から年始にかけて夜、近所の公民館に集まっては、大人たちが奏でる、笛や太鼓のおはやしに合わせて獅子舞を練習したっけ。一応、しっかりした型というか踊りの流れがあって、今思うとさほどでもないけれど、当時は子供なりに間違えないように真剣に取り組んでいたのだ。まだまだ子供達もたくさんいて、みんなで集まって大人と一緒に練習していると、何だか自分もちょっとだけ大人の仲間入りをしたようで誇らしかったのだ
今年も例年と同じくおいらのお寺にも舞にいくからとご近所さんから連絡があったのだ。でも、あいにくその日はおふくろは用事で留守、愛妻も愛娘モンちゃんとお江戸に帰省中、おいらも朝からお勤めの予定で誰もいない事になっていたのだ。それでも心優しきご近所のお兄さん方は、「玄関先で舞っておくから大丈夫だよと言ってくれていたのだ。当日、おいらはたまたま役職上、身延山頂のお堂から麓におりてあちらこちらを車でめぐって用を足していたのだ。すると思いがけず、我が家に忘れ物を取りに寄ろうとした時、ちょうど獅子舞の皆さんが周ってきてくれたのだ。おいらは急いで、大玄関を開けて皆さんに入ってもらったのだ。獅子舞は魔除けや福を招く縁起ものの行事。やはり、ちゃんとやってもらうとありがたいし、来て下さった皆さんも張り合いがあるはず。こちらも見ていて楽しいもの獅子舞は2部構成になっているのだ。最初はあのお獅子をかぶって踊り、途中からは鈴と幣束(へいそく・紙で作った神さまの宿る乗り物)を両手に持って舞うのだ。続いてもう一つ踊りがあるのだ。正式名は分からないけど、子供の頃からバカ踊りとか呼ばれているもの。獅子舞をまだ舞えない小さな子供達が、おかめやひょっとこのお面をかぶり、おはやしと一緒に特に形にこだわらずはちゃめちゃに手足を動かして踊るのだこれもまた、おかしくて踊っている子供達も見ている大人たちも楽しくなって笑ってしまうのだ。獅子舞で魔を払い招福を願い、バカ踊りでみんなで笑ってさらに福を呼び込むといったところかも。
   獅子舞スタート!   鈴とへいそくを持って2座目の獅子舞
おいら達の頃と比べると子供の数もぐっと少なくなってしまったけれど、こうして変わらず伝統行事が続いているのはうれしい限り今ではおはやしを奏でる大人の方々はおいらと当時、いっしょに獅子舞やバカ踊りを踊っていたご近所の幼馴染の皆さんなのだ。そうした光景を見ていると、なんだか映画の『ニューシネマパラダイス』でも見ているような気分になってきたのだ。分かる人には分かると思うのだ。分からない方は映画を見て下さいね。素晴らしい映画の一つなのだ。おいらの同級生の佛具店の若旦那こーちんも、いつしか横笛の名手となって器用に「ぴ~ひゃららとおはやしの重要パートを務めており、着物姿もなかなかきまっていたのだ。ホントは極寒の中でがんばって下さっている皆さんに激アツ熱燗やホットビール、子供達にもお菓子なんかでご慰労したかったのだけど、今回はちょこっと出来なかったのだ。なのでいつもの寸志と一升ビンの清酒でご勘弁願ったのだ
一瞬だったけど、グッドタイミングで縁起が良い恒例行事を目にする事が出来たおいら。今年は良い年になるかも子供はますます少なくなる一方かもしれないけれど、これからもこうした伝統行事をしっかりと伝え残して行って頂きたいのだ。

   バカ踊り   横笛演奏中のこーちん若旦那
※愛娘モンちゃんも、ちょっとしたらバカ踊りから参加させても~らおっと
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