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天気予報を見たら、猛暑はいっこうに弱まる気配が無いよう。ガックリとうなだれてしまったおもて順です
昨日は月遅れのタナバタの日。全国でもお祭りがたくさんあったのではないでしょうかおいらが住む身延山の門前町でも、竹に飾りと短冊を付けたきらびやかなタナバタ飾りが、道行く人の目を楽しませてくれました。この日は身延山久遠寺の三門でも毎年、祭典が行われます。身延山全体は聖なる霊場。さらにその最深部への入り口、結界となる三門には魔や不浄なものを寄せ付けず、守護をして下さる一対の仁王さまがお祀りされています。よくお寺の門で見かける、筋肉ムキムキの強そうなお仏像の姿がそうもともとは執金剛神(しゅうこんごうしん)と呼ばれる1体の神さまで、帝釈天の化身ともいわれています。広い聖域やより強力に守護が出来るようさらに2体に分身し、密迹金剛(みっしゃくこんごう)と那羅延金剛(ならえんこんごう)という2体のお姿になったとか。現在、三門の管理をされているのは目の前に位置する恵善坊(えぜんぼう)さま。身延山の中にある素敵な宿坊の1軒です。こちらさまの主催により祭典が行われ、山内にある坊のご住職や副住職が集まり、仁王さまに日々の感謝とご守護を願いお経を捧げます。三門の左右に安置されている仁王さまにお経をあげてから恵善坊さまの本堂でお経を捧げ、その後はおいら達が昼食をごちそうになり解散というのがいつものパターン。今回はゆかいな仲間のゆうちんや、チャンコマンも来ていたので楽しい会話を交わしながらお食事を頂きました
身延山三門  三門上部へ至る急階段1  急階段2・上が出口
皆さんとお別れした後、おいらはふとある場所へ行ってみる事にしました。そこは三門の上。この日は三門の中に自由に上がる事が出来るのです。あまり知られていませんが、三門の上部にはお釈迦さまを中心に、左右に8体ずつの十六羅漢がお祀りされています。こちらがお開扉されているので、上まで上がりお参りが出来るのです。おいらは数年ぶりで三門の中に入り、お参りをしてきました三門左裏側の扉から中に入ると急な階段があります。傾斜がかなりきつく、階段というよりははしごを登る感覚に近いかも。途中で右に折れるとそこは1人通るのがやっとの狭さです。それを登り切ると三門上部の回廊に出て、堂内へと入る事が出来ます。この日は猛烈な暑さで、さらに法衣を着ていたおいらはすでに汗だくですが上にたどり着くと、開け放たれた堂内に風が吹き抜け、何とも言えぬ心地よさ。お参りをしてから、しばし風に当たり涼んでいました。
上に上がると、門前町の街並みがよ~く見えます。おいらのお寺の裏山も見えたので、植えたしだれ桜が大きくなったら、秘かなお花見スポットにもなるなと思いました遠くの山や街並みを見ていると、子供の頃を思い出しました。おいらが中学生になる位までは、この8月7日には仁王さまの祭典と合わせ、七夕のお祭りもにぎやかに行われていました。三門の前にはぎっしりと露店が軒を連ね、花火もあがり大勢の人で賑わっていたのを覚えていますおいらも毎年この日が楽しみで、近所の仲良しトモダチと朝から三門に上がり、何時間も上にいては夜が来るのを心待ちにしていたのでした。すっかり忘れていましたが、不思議とそんな事もしてたっけと、思い出がよみがえって来たのでした。今では残念ながら露店も花火も無くなってしまいました。同じ日に県内で全国的に有名な花火大会があり、そちらが盛況になるにつれこちらはすたれていってしまった模様。地元を愛するおいらとしては悲しい限りです
あらためて堂内を見ると、驚いた事が。それは三門正面に掲げられている「身延山」と彫られた額の大きさ。下から見ているとあまり感じませんでしたが、畳2畳分といわれる大きさだけに間近で見ると大迫力です。この三門は驚く事に建立にあたり1本も釘が使われていないそうです寛永19年(1642)に建てられ、1度焼失。明治14年(1907)に再建されました。総けやき造りで高さは21m、間口23m、奥行きは9mの巨大な門です。京都の南禅寺知恩院とともに日本三大門の一つに数えられる事も。そちらには上がれるかは知らないけれど、それほどの門に上がれてしまうというのは、かなり貴重な体験になると思います。堂内の細部を見ながら、当時の職人さんの技術力の高さに敬意と驚きをあらためて感じたのでした
階段出口 上からの眺め 三門上部の堂内・仏像は写しちゃダメです
山門とよく思われがちですが、こちらは三門と書きます。三門とは三解脱門(さんげだつもん)の事。空(くう・一切のものには実体が無い事。無相(むそう・あらゆる変化にまどわされない事)。無願(むがん・何も無いものに望むことなど出来ない事)。これらの3つを体得し、ほとけさまの境地、世界へと至る為の門。それが三門です身延山ではこの三門をくぐり、さらにその先の有名な287段の石段、菩提悌(ぼだいてい・菩提、即ち悟りに至るかけはし、段階)を登り切ると日蓮宗総本山久遠寺へとたどり付きますおいら達にとっては現世でのほとけさまの世界と言っても過言ではありません。三門はその世界へ入らせて頂く為の重要な門であります。何気なくいつもくぐっている三門。ですが、果たして今のおいらにはその資格があるかしらと、門の上で我が身を振り返ったおもて順です

三門上部から見た身延山山頂  三門上部の巨大額・下のおじさんの背中と比較をどうぞ  三門上部から見た菩提悌へと至る石畳
※三門上部には普段もお願いをすればお参りが可能とか。しっかりと事前のご確認とご予約をなさって下さいね
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