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唐突ですが、驚いているおもて順です昨日の夕方おいらのお寺で赤トンボの群れを見ました気持~ち涼しくなってきたような気がしましたが、虫達はすでに秋モードに入っているのかもしれません。今朝も秋のような雲だなと思いつつおいらが務める身延山山頂のお堂に行くと、何と昨日まで大量にいたはずのアブさん達まで1、2匹しか見かけない程に激減していたのでした。何だか一気に秋になってきたようです
さて、おいら達お坊さんは日頃、作務衣(さむえ)と呼ばれる着物を着ている事が多いです。近頃は旅館や居酒屋の店員さんが着ていたり、浴衣代わりにおいてあるお宿もあったりするので皆さんも目にする機会が多いのではないでしょうかたまに普段着として着ている粋な感じのお父さんも見かけたりします。何となくおしゃれで着やすい着物といった感じで世の中では捉えられているようですが、本来はそうではありません。こちらの本来の用途は作業着。当初は禅宗系の僧侶が作務(さむ)と呼ばれる修行、日常の掃除や様々な雑務の際に着用していたものが作務衣と呼ばれ広まっていったようですジーンズも、もともと作業着だったものがラフでおしゃれな定番ファッションになっていたりと、同じような流れをたどっていておもしろいですね。
おいらは学生時代にお坊さんの修行をする寮から大学に通っていましたその時からすでに作務衣は使っていたので作務衣着用歴は20年程になります。最初の頃は作務衣イコールお坊さんの普段着位しか思っていなかったので切れたり、穴が開くと普通の服と同じようにみっともないなぁと思う事がありました。しかし、そんなおいらに目からウロコの出来事が・・・ある日おいら達は寮の行事である禅宗系のお寺さんに研修にお邪魔をさせて頂きました。東京郊外のお寺さんは敷地も広く、伽藍も立派で学生のおいらはちょっぴり緊張しながらお寺に入って行ったのを覚えています。建物に入ると、そこには一人のにこやかな恰幅の良い住職さんらしいお坊さんが私達を出迎えて下さいました近付いてみるとその方は作務衣を着ていました。ですが、よく見るとその作務衣がボロボロ。おいらもかつて見た事が無い位の真正ボロボロ作務衣です擦り切れたひざには何枚もつぎはぎの布が重ねて縫いこまれ、あちこちシミや穴を塞いだ跡がありました。ちょっとこれで人前に出るのはと躊躇するレベルです。でも、最初はビックリしましたがすぐに「あっ、これでいいんだよな。」とおいらなりに納得が出来た気がしました。おいらはこの時に初めて作務衣の本来の姿を見た気がします。それまで「物を大事に。」とか「もったいない。」と言いながら、作務衣の本当の役割を見落としていた自分に気が付く事が出来ました修行中、恩師から「食べ物や物の命を粗末にせず、ありがたく活かしきりなさい。」と常々教えて頂きました。そのお言葉の意味があらためて分かった瞬間でもありました。来た時とは裏腹に、ボロボロ作務衣の住職さんのお姿がとてもカッコよく思えたものです
この日を境においらは作務衣を活かしきるべく、ちょっとやそっとでは新しい作務衣を買わないようになりました。穴が開いても擦り切れても、不器用ながら針と糸で修理をしながら着続けています。先日も10年ほど着ているちりめんで出来たお気に入りのベージュの作務衣のひざがまたまた擦り切れ、大きな穴が開いてしまいました。いつものように強引に「ワイルドだぜぇ~と言いながら、まったく色目の合わない黒い糸で無理やり縫い合わせ着続けていました。数日後、おいらがお山へ行こうと支度をしていると愛妻がふいに「新しい作務衣、注文しといたから。気に入るか分かんないけど。」と一言ぽつり愛妻はおいらが着ていたボロボロ作務衣を見付け気になったらしく、新しい作務衣を頼んでくれていたのでした。愛妻の優しさに感謝しつつも、「まだあれ着るから捨てないでね。」とやんわり釘をさすおいらしかし「いいよ~。もう捨てようよ~。」と抵抗する愛妻。どうも話を聞けば、おいらの事も分かるけどあんまりボロをおいらに着せておくと、愛妻がおいらのおふくろにお小言をくらうといったそんな大人の事情もあったのでした。それでもおいらは「じゃあ半そで半ズボンにしてじんべえ風にしてくれい。お願いだよ。うえ~んと駄々をこね愛妻を困らせたのでした。
ボロボロ作務衣を活かすと愛妻の立場が困るし、愛妻をたてて作務衣を捨てるとおいらのボロ作務衣活かしきりポリシーに反するし・・・。四十路を間近にまだまだ悩みの多いおもて順なのでした

ゆかいななかまのホンタコスくんのデニム製作務衣  ゆかいななかまのウージーさんの夏物作務衣  おもて順のお気に入りちりめんグリーン作務衣8年物
※作務衣も種類豊富でピンキリ。ネットで検索すると色んな種類の作務衣がありますよ。皆さんも一着いかがですか
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