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梅雨ですね。ちょっぴり憂鬱なおもて順です
その朝、おいらがお勤めする身延山山頂のお堂の寺務所に、けたたましい絶叫が響き渡りました。この日は出勤が早い日だったので、おいらは自分のデスクでウツラウツラ。そこに突然の叫び声が。「ウギャ~驚いて目を覚ますと、受付のイスに座っているゆかいな仲間のホンタコスくんが作務衣の裾をめくりあげて、両足の膝から下をあらわにして仁王立ちしていました。「どうしたホンタコスくん。急に叫んだりして。そんなはしたないカッコをしてたら、お客さんに失礼ですぞとおいらが言いつつ、ホンタコスくんの足をよく見るとスネの真ん中当たりから鮮血がしたたり落ちてるじゃありませんか。「だ、大丈夫とたずねると、弱々しい声で「ヒ、ヒルが・・・。ホントっすったらホンタコス。」と答え、床を指さすホンタコスくん。指を指したその先には、3センチほどのコロコロと丸くなったヒルが転がっていました
   イスの足とヒルのジム夫  満腹移動中のメタボヒル夫
ご存知の通り、ヒルは動物や人の血を吸う嫌~な生き物です。ホンタコスくんに付いていたヒルはたっぷりと生き血を吸って満腹になったのか、まんまるになっていました。おいらも前々からヒルを見たり、実際に自分も血を吸われていた事もありました。ですが、こんなにパンパンになったヒルを見たのは初めてです初めてヒルにやられたホンタコスくんは「あ~、止まらないったらホンタコス。」とブツブツ言いながら、傷口から出る血をティッシュで必死におさえています。そんなホンタコスくんを尻目に、おいらと他のゆかいな仲間達はヒルに気を取られていました。「うお~、すげ~。」「よくまぁ、こんなに大きくなって「お前もメタボか。よしよし。」と、口々に適当な事を行ってヒルを眺めたり、写真を撮ったりしていますヒルはもともと細いイモムシのような姿で、尺取虫のような動きで獲物に向かって進んで行きます。体が小さいながらも、これが結構な速さ。ホンタコスくんを襲ったヒルは丸くなった体を先端だけビヨ~ンと伸ばし、細身の時と同じように進もうとしていました。でも、体が重いからか何だかやっぱりちょっと動きが鈍いような。
その内、ホンタコスくんが「かゆい、かゆい、かゆくなってきたったらホンタコスと言い出しました。そう。ヒルにやられた方はお分かりだと思いますが、ヒルにやられた傷口は血がなかなか止まらず、やがて痛痒くなってきます。しかも、血がようやく止まっても傷口のかゆさがその後何日も続くのです。しか~し、ゆかいな仲間たちは、相変わらずホンタコスくんよりもヒルに夢中。「何だかこいつ、ちょっとカワイクなってきたぞ。」「いよいよお前もペットに昇格だなUP「よしお前の名前はジム夫だ。」(ホンタコスくんの愛車がジムニーだから)と、益々てきとうな雰囲気。ここでホンタコスくんの怒りがいよいよ頂点に達したのか、「もう許さん。塩はどこだ?塩じゃ~塩ったら塩っタコスと塩を探しに行ったのでした。そう。ヒルは塩をかけると、ナメクジのように死んでしまうのです。かわいそうだけど、ヒルを見付けたら退治するのがおいら達のルール。人間のエゴで申し訳ないんだけれど、放っておくとお客さんや他の人にも被害が出てご迷惑をかけるので、ヒルさんは速やかに処分する事にしています
今は山にシカが増えてきたせいか、ヒルも増えてきた気がします。ヒルはシカや他のケモノに寄生しては広範囲に移動して行きます。最近はおいらのお寺の裏山にも頻繁にシカが現れるようになり、やっぱりヒルも出るようになってしまいました。我が家ではダメいぬコロンくんと、おふくろが被害にあっていますヒルの嫌な所は血を吸うのはもちろん、吸われるまでほとんど気が付かない点。ほとんどが今回のホンタコスくんのように、やられた後に気が付くのです。「あれ、何で足から血がと、自分で気が付いたり、人に言われたりして、ふと足元を見ればヒルがいた何てケースが大半じゃないでしょうか。これからの季節、特に梅雨時の足元が湿っているような時にはよく出ます。山歩きや、草刈りで茂みに入るような時には特にご注意を。奴らは音もなく皆さんの足元に忍び寄ってきます。誰が言ったか、まさしく『サイレント・ヒル』。おあとがよろしいようで

   赤ボールペンに興奮するヒル太郎  ロープウェイ内で『ヒル除け観念瞑想法』を行ずるゆかいな仲間庶務のけんぼう
『サイレントヒル』はもともとは怖いゲームのタイトル。映画も作られて見たけれど、なかなか怖オモシロかったですよ
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