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先月末から毎日のように行事続きで、訳が分からなくなっているのだ。2、3日前に何をしていたかも忘れているうら順なのだ
前に、おいらの大好きな味噌汁のお話をしたのだ。おいらのお寺ではこの季節になると、その味噌汁のもととなる味噌の仕込みが行われるのだ。おいらも子供の頃は大豆をミンチするのが楽しくて、よくお手伝いしたのだでも、今ではすっかりごぶさた。おふくろと愛妻に怒られそうだけど、出来た味噌で作る味噌汁を味わうだけなのだ。
今年も例年の通り、おふくろが先頭に立って味噌の仕込みが行われたのだ。愛妻も志摩房に嫁いでからは、味噌仕込みの奥儀を叩きこまれながら毎年おふくろをサポートしているのだ。今回は日頃、宿坊のお手伝いに来てくれるハーヤおばちゃんごにも応援をお願いしたのだ。おふくろは「まだまだ嫁のあなたにはお任せ出来ませんことよ。お~っほっほっほと言わんばかりに、何日も前から下準備に取り掛かるのだ。大豆の仕入れに始まり、ゆで上げ用の大釜の設置、まきの準備、大豆をゆでる前に水に漬ける作業などなど。
仕込み当日は早朝から大釜に火を起こし、おふくろはいつでも戦闘開始OK状態にしているのだ。素早く朝食を済ませると、早速仕込み開始なのだ。ここでおいらは、職場の身延山山頂のお堂へと逃げるように出勤。愛妻に睨まれながらも味噌仕込みの撮影を託したのだ
  水に漬けた大豆  ゆでゆで大豆  ミンチされた大豆
本当はお手伝いはハーヤおばちゃんだけだったけど、その日は急きょ旦那さんも手伝って下さったのだ。大勢いれば女手だけでも何とかなるけど、何と言っても仕込む味噌はけっこうな量。大豆を運ぶだけでも一苦労なので、男手があって本当に助かったのだ。
おいらは味噌作りの詳しい手順や、おふくろの秘伝は分からないけれどざっと流れを説明すると次の通り。
1・下準備で大豆をあらかじめゆでるか、水に漬けるかして柔らかくしておく。
2・大豆をゆでて、ゆで上がったらミンチにする。
3・発酵させる為の麹、塩、煮汁等を加え大豆と混ぜる。
4・味噌樽などの容器に入れる。
5・半年ほど待つ。
6・味噌汁やモロきゅうに使って、完成の喜びをかみしめる
味噌作りに命をかけておられる方が見たら怒られそうな説明だけど、おおまかな流れはこんな具合なのだ。ちなみおいらが今まで体験したのは2番と6番だけなので申し訳ないのだ。
おふくろにはこだわりがあって、原料の大豆は昔から決まったものを使っているのだ。その名は『曙大豆』(あけぼのだいず)。近年になって、おいらの住む町身延町でも名産品として売り出されているのだ。こちらの大豆は昔から生産量が少なく、なかなか入手困難な大豆なのだ。でも、おふくろは昔からのつてでこちらの大豆を今も使い続けているのだおいらはビールのおともに全国各地で枝豆を食べているので、自分では豆の味にはうるさい方だと自負しているのだ。そんなおいらも、この曙大豆はウマいと思うのだ。今回もゆでただけの大豆をつまみに食べたのだけど、甘みや味がしっかりと濃厚な味わいなのだ。
その日、おいらが身延山山頂のお堂から帰ると、いつもの如く愛妻もくたびれたらしく「疲れたよ~。プリリ~とプチ切れ間食妻化していたのだ。でも今年は意外と順調に仕込みも進んで、お昼過ぎには終了したとの事。今からおよそ半年後、味噌の完成が今から待ち遠しいのだ。しかし、心配なのは高齢のおふくろの体。まだ何とかはりきって味噌作りをしているけれど、やっぱりちょっとお疲れ気味な様子なのだ。まだ、元気なうちにしっかりと愛妻に味噌仕込みのノウハウを伝授してほしいのだ。
今朝もおふくろ、愛妻、お手伝い頂いた皆さんに感謝しながら、手前味噌で作ったおいしい味噌汁を2杯おかわりして頂いたのだ

  大豆をミンチするハーヤーご夫妻と麹と大豆を混ぜるおふくろ  大豆、麹に煮汁を加える  樽に仕込まれた味噌
※大豆をゆでる水は、身延山のミネラルウォーター。こちらも、味噌が美味しくなる一因かな
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